小林の備忘録

埼玉在住のアラサー平社員。好きなエンタメとか、日々の事とか。

5分レビュー:アバウト・タイム(映画 2013年) 日々を大切に生きる事を教えてくれる作品

本当に大好きで、今まで10回以上観た映画。毎日を大切に生きる事に気づかせてくれるこちらの作品について紹介します。

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概要

ジャンル:SF、恋愛

上映時間:124分

監督:リチャード・カーティス

出演:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス

あらすじ

イギリス南西部コーンウォールに住む青年ティムは、両親と妹、そして伯父の5人家族。
どんな天気でも、海辺でピクニックを、週末は野外映画上映を楽しむ。風変りだけど仲良し家族。しかし、自分に自信のないティムは年頃になっても彼女ができずにいた。
そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父から知らされる。そんな能力に驚きつつも恋人ゲットのためにタイムトラベルを繰り返すようになるティム。

弁護士を目指してロンドンへ移り住んでからは、チャーミングな女の子メアリーと出会い、恋に落ちる。
ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことに!

なんとか彼女の愛を勝ち取り、その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、やがて重大なことに気がついていく。どんな家族にも起こる不幸や波風は、あらゆる能力を使っても回避することは不可能なのだと。そして、迫られる人生最大の選択——。
(映画公式サイトより引用)

感想

冒頭にも書いたように、この映画は「日々を大切に生きる事」がテーマの作品。僕は何度もこの映画を観ていますが、観るたびに、毎日を大事に生きよう、と再確認させてくれます。
主人公のティム(ドーナル・グリーソン)はタイムトラベルという「日々を何度もやり直せる能力」を持ちながら、最後はタイムトラベルを二度と使わず、一度きりの毎日を大切に過ごす選択を取ります。彼がなぜその選択を取ったのか、その過程を紹介します。

土砂降りの結婚式

ティムとメアリー(レイチェル・マクアダムス)との結婚式は土砂降り。式後には別会場での屋外パーティーが予定されていましたが、会場までの移動で参加者の衣装はずぶ濡れ、さらに会場の設備(テントやテーブル)も雨で倒壊し、パーティーは中止に追い込まれます。
タイムトラベルができるティムはメアリーに「結婚式は天気の良い日が良かった?」と問いかけますが、メアリーは「全然そんなことない」と即答。「これから先いろんな日があるのよ、楽しまなきゃ!」とティムに語り掛けます。ティムはメアリーの言葉を受け、タイムトラベルでの結婚式の日程変更を止めるのでした。
もしタイムトラベルが使えれば、思い通りに行かなかった日をやり直し、理想の毎日を送ることができるでしょう。しかし、人生思い通りに行かない日があるのは当たり前の事。大事なのは思い通りに行かなかった日を否定するのではなく、それも人生の一部、と楽しむ姿勢である事に気づかせてくれます。

父の教え

物語中盤、ティムの父ジェームズはタイムトラベルで人生を楽しむための教えをティムに与えます。それは「同じ日を同じようにもう一度過ごしてみる事」。どんなに大変な一日でも、もう一度経験すると最初は気づかなかったすばらしさに気づく事ができる、というものです。
言われた通り、仕事が大変でヘトヘトになった一日をもう一度同じように過ごすティム。すると職場の仲間との時間、仕事の喜び、コンビニの店員さんとのやり取りなど、一度目は大変なだけしか印象に残らなかった一日が、実はすばらしい瞬間にあふれていた事に気づきます。
とらえ方次第で、自分の日々はポジティブにもネガティブにも捉えられる。①の内容と被りますが、いろんな事が起こる日々をポジティブに捉え生きる事が大事と教えてくれます。

父との別れ

 物語中盤から終盤で、ジェームズが癌により他界。ティムは父の他界後もタイムトラベルの能力を使って父と会っていましたが、ある事情で二度と父と会えなくなることに。最後の別れを告げるため過去のジェームズに会いに行くティムは、父からある提案を受けます。それは「昔に戻って二人で海辺で遊ぶ」事。父との最後の時間を過ごしたティムは父と別れを告げ、人生の続きを歩み始めるのでした。
最後の時間はもっと派手な遊びをしてもいいのではと思ってしまいますが、何度もタイムトラベルを繰り返してきた二人が選んだ過ごし方は、何気ない日常のひとコマでした。ここに、何気ない日常にこそ幸せがある、という事が示されているように感じます。

ティムの選択

父の他界後、ティムはタイムトラベルを使わなくなります。思い通りに行かない日も、何気ない日も、大切に生きれるように。最後物語は「日々を精一杯生きて、このすばらしい旅を楽しもう」というティムの言葉で締めくくられます。

まとめ

日々を大切に生きる事を教えてくれるこの映画、時間あるときにぜひ観てみてください!